2024年01月19日
北区・王子エリアほか
北区の災害リスクや防災情報を知るためには、「北区ハザードマップ」と「北区防災地図」を確認する必要があります。 ハザードマップとは、自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地域ごとに地図化したものを指します。ハザードマップは各地域で想定される災害種別ごとに制作され、北区では災害種別を3つに分け、下記のハザードマップが用意されています。 【水害】 ・東京都北区水害ハザードマップ ・東京都北区洪水ハザードマップ~荒川が氾濫した場合~ ・東京都北区洪水ハザードマップ~隅田川・新河岸川・神田川がはん濫した場合~ ・東京都北区洪水ハザードマップ~石神井川がはん濫した場合~ 【高潮】 ・高潮ハザードマップ 【土砂災害】 ・北区土砂災害ハザードマップ
一方、防災地図は別名「防災マップ」と呼ばれることもあります。防災マップは避難場所や災害用トイレなど、災害時に役立つ情報を災害種別を問わずに記した地図を意味します。 北区では防災マップを「地図面」「情報面」の2種類に分けている他、英語版・中国版など、計4つの言語ごとに防災マップを提供しています。 ハザードマップ・防災マップを確認することは、災害時に必要な地域の基本情報を理解する上で非常に重要です。
次はハザードマップを元に、北区の各種災害リスクについて解説します。今回は北区で起こり得る災害を、下記の3つにカテゴリー分けしました。 ・洪水について ・地盤・地震について ・その他 各種災害への北区の具体的な対策については後ほど解説するので、まずは北区の各種災害リスクについて詳しく見ていきましょう。
北区の災害の特徴①洪水について
北区には下記4つの河川が流れています。 ・荒川 ・新河岸川 ・隅田川 ・石神井川 複数の河川が流れる北区は、水資源に恵まれたエリアです。しかし、その分台風や大雨などの影響を強く受けた際は、河川の氾濫により、各河川沿いの地域は洪水被害を被る可能性があります。 そのため、北区では全体の水害ハザードマップに加え、「荒川が氾濫した場合」「石神井川が氾濫した場合」など、各河川沿い地域ごとにハザードマップを作成しています。 万が一の際に迅速に避難するためにも、該当地域への居住を検討している方は、各ハザードマップに必ず目を通しておきましょう。
北区の災害の特徴②地盤・地震について
「地震に関する地域危険度測定調査」を見てみると、地震の揺れによる建物倒壊危険度、火災危険度、災害時活動困難係数、また総合危険度が高い地域と低い地域を確認することができます。 ただし「危険度が低い地域に住めば安心」というわけではありません。どの地域に住む場合も、安心かつ快適に暮らすには、災害時の避難先や支援先を、各々が事前に把握しておくことが何よりも大切です。
北区の災害の特徴③その他
洪水・地震以外に、北区で想定しておいた方が良い災害の一例として、土砂災害が挙げられます。北区では、区内でも特に土砂災害リスクが高い地域を下記2種類に分類し、住民に対し注意喚起を行っています(令和5年6月時点) ・土砂災害警戒区域(イエローゾーン)…95地域 ・土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)…70地域 災害時を想定して、北区土砂災害ハザードマップや北区のホームページに記載されている「避難場所」については、事前に確認しておきましょう。
北区では、「防災地図」という名称で防災マップを作成しています。 「地図面」の防災マップは、その名の通り北区の地図をベースに、各地域の「避難場所」や「防災センター」などをわかりやすく明記しています。 一方「情報面」の防災マップでは、「災害時の各種連絡先一覧」や「基本的な非難の順序」など、避難にまつわる重要な項目をテキストと図を用いて解説しています。 また、北区の防災マップはアプリ版も用意されているのが特徴的です。(※アプリダウンロード後、ストア内で「北区」と検索すればダウンロード可能) 自身のスマートフォンやタブレットにアプリを入れておくことで、外出時に被災した際なども暮らしの安全性を維持しやすくなるでしょう。
北区での暮らしを検討している方は、北区が行っている災害対策・防災情報を事前に把握しておくことが大切です。そこで次は、各種資料を元に、北区の災害・防災情報について詳しく見ていきましょう。
災害・防災情報①洪水・風水害
北区のホームページを見てみると、北区では豪雨や台風などによる水害リスクを減らすために、下記の取り組みを行っています。 ・1時間あたり50ミリメートルの降雨を想定した、公共下水道の整備 ・大雨や河川の異常な上昇が見込まれる際の「水防本部」の設置 この他、緊急時には北区が各家庭に無料で土のうを提供しています。詳細については北区ホームページに記載があるので、確認しておきましょう。
災害・防災情報②地震・津波
北区のホームページを参考に、地震等の災害時に向けて北区が行っている取り組みの一部を、下記にまとめました。 ・災害ボランティアセンターの設置 ・ガスの復帰方法や停電時の対応などの情報整備 ・大震災時の避難場所と地図の提供 ・区内12か所に「災害備蓄倉庫」の設置 ・区内に約4,600本の消火器の設置 ・災害時におけるペットの同行避難についての情報提供 ・家庭用防災用品のあっせんなど また「東京都北区地域防災計画(震災対策編)」に目を通せば、北区のより詳細な防災施作を知ることができます。
災害・防災情報③その他
北区では区民の安全を守るため、「北区メールマガジン」という名称で、日々の暮らしや災害に対する備えに役立つ情報発信を行っています。 メールマガジンに登録すれば、大規模震災時の緊急・非難情報や、不審者・防犯に関する情報、気象情報や台風接近情報など、さまざまな情報をタイムリーに受け取ることができます。 これらの情報発信は北区が全て無料で行っています。北区へ居住予定がある方は、事前に北区メールマガジンに登録しておくことで、日々の安全を負荷なく確保しやすくなります。
安心・安全に日々の生活を送るには、災害・防災対策を区に頼るばかりではいけません。各個人が当事者意識を持って行動することも、災害・防災対策をする上では非常に重要です。 次は、北区で個人ができる災害対策・防災への取り組みについても確認していきましょう。
災害対策①発生前の備え・情報収集
北区で安心・安全に暮らすためには、万が一の際に向けて、水や食料は最低3日分、できれば1週間分の量を、各家庭で備蓄しておくことが大切です。 また、大規模震災で上下水道が停止した場合、自宅や公共施設のトイレが使用できなくなる恐れもあります。そのようなリスクに備え、簡易トイレやビニール袋を、1人1日7〜8枚程度を目安に用意しておきましょう。 各家庭の災害対策については、北区ホームページにも詳細な情報が記載されているので、ぜひ一度目を通しておいて下さい。
災害対策②地域活動・セミナーなどへの参加
北区では区民の防災意識を啓発するため、防災セミナーや応急手当講習会などを実施しています。講習会に参加したり、自宅で災害時の知識を学習したりすることで、日々の暮らしの安全性を高められるでしょう。 セミナーや講習会は、北区のホームページに詳細が載っているため、ぜひ積極的に参加してみましょう。
交通網が発達し、自然エリアも多い北区は、利便性が高く幅広い世代が住みやすい地域です。しかし、4つもの河川が流れる北区は、災害時には様々な混乱が起きやすい地域ともいえます。 そんな北区で安心・安全な生活を送るためには、北区の災害情報を正しく理解し、それぞれが防災対策に対して高いアンテナを張っておくことが大切です。 北区での暮らしを検討している方は、ぜひ今回ご紹介した内容も参考にして、日々の防災対策に努めて下さい。 KAUnSELLでは、北区に含まれるエリアの災害リスク情報をご用意しております。 下記リンクからご確認ください。
この記事をシェア