2024年08月21日
目黒区・駒場エリアほか
東京23区の南西部に位置する目黒区は、自由が丘や中目黒といったおしゃれな街と、静かな住宅街が共存するエリアです。目黒区での暮らしを考えた際に、子どもの教育環境や学校事情が気になるファミリーも多いのではないでしょうか。 本記事では、目黒区にある学校についてご紹介します。区内にある小学校と中学校、および高校・大学、さらに幼稚園・保育園についてもまとめました。目黒区での暮らしをより具体的にイメージするためにも、学校事情を知っておきましょう。
目黒区には、1874年に開校した「八雲小学校」をはじめ歴史ある区立小学校が多い一方で、区立中学校に関しては教育環境の向上を見越した統合が進められています。 まずは、目黒区の小学校・中学校・高校についてご紹介します。
目黒区内にある小学校は、区立小学校が22校、私立小学校が2校です。 区立小学校の中で最も規模が大きいのは、東山2丁目にある「東山小学校」で、1,047名の児童が通っています(2024年4月時点)。長年にわたって国際理解教育を行ってきた実績があり、帰国子女の受け入れにも積極的で、児童の主体性を重視するカリキュラムのもと、多くの子どもたちがのびのびと学んでいます。2018年には校舎が新しくなり、校庭には人工芝が敷かれました。 また、目黒区の区立小学校では、2002年度より「40分授業午前5時間制」の導入がスタートしています。午前中に集中して授業を行うことで時間的な余裕が生み出され、児童の学びや教育環境の改善につながっています。当初は「中目黒小学校」のみの制度でしたが、2023年度には17校に広がり、2026年度にはすべての区立小学校で導入される予定です。
このほか、かつて実施されていた「隣接小学校希望入学制度」は休止中です。そのため原則的に、居住地によって通学先が決まります。ただし、事情によっては「指定校変更制度」を利用できる場合もあります。 私立小学校は、少人数教育を実践する「トキワ松学園小学校」と、カトリック系ミッションスクールの「サレジアン国際学園目黒星美小学校」の2校です。 区立小学校の所在地や公式Webサイトなどは、目黒区の公式Webサイトにまとめられています。
目黒区にある中学校は、区立中学校が9校、私立中学校が6校です。このほかに、6年間の一貫教育を行う「都立桜修館中等教育学校」があります。 目黒区の区立中学校では、生徒数の確保や教員の適正配置などを目的に統合が進められています。第二中学校・第五中学校・第六中学校の3校の統合によって2006年に誕生した「目黒中央中学校」は、区立中学校の中で最も生徒数が多く、2024年4月時点で592名の生徒が在籍中です。ICT機器を積極的に活用した指導が特徴で、自閉症・情緒障害特別支援学級の「しいの木学級」も設置されています。
次いで生徒数が多いのが、第三中学校と第四中学校の統合によって2015年に開校した「大鳥中学校」です。加えて、2025年4月には、第七中学校と第九中学校の統合校として「目黒南中学校」、第八中学校と第十一中学校の統合校として「目黒西中学校」の開校が予定されています。統合により学区が広くなるため、目黒区で区立中学校に通う予定がある場合は、通学の経路や手段について確認しておくとよいでしょう。また、何らかの理由により指定校以外の区立中学校に通いたいときは、「隣接中学校希望入学制度」を利用可能です。 このほか、私立中学校には、生徒にiPadを貸与しICT教育を進める「目黒学院中学校」、グローバル教育に力を入れている「八雲学園中学校」など、特徴的な学校がいくつもあります。 区立中学校の所在地や公式Webサイトなどは、目黒区の公式Webサイトで確認可能です。
目黒区の高校
目黒区にある高校は、都立高校が桜修館中等教育学校を含め4校、私立高校が7校です。 都立高校には特色ある学校が多く、駒場2丁目にある「都立国際高等学校」は、都立高校で初となる国際学科の高校で、国際バカロレア認定校でもあります。帰国子女や外国人生徒が全体の約3割を占め、国際感覚と外国語能力を身につけるためのカリキュラムが組まれています。 また、大橋2丁目にある「都立駒場高等学校」は、保健体育科と普通科がある高校です。人工芝のグラウンドや温水プールといった本格的な体育施設があり、2学科併設の強みを生かしつつ、心身の健康を養いながら個性と人間性を磨く教育が行われています。 このほか私立高校にも、STEAM教育を導入した「自由ヶ丘学園高等学校」、サッカー部が強い「多摩大学目黒高等学校」など、特色ある高校がたくさんあります。
目黒区には、「東京大学」の駒場キャンパスをはじめ、「東京工業大学」の大岡山キャンパス、「東京音楽大学」の中目黒・代官山キャンパスなど、複数の大学施設が点在しています。 このうち、区内北部に広大な敷地を持っているのが、「東京大学」の駒場キャンパスです。最寄り駅である京王井の頭線「駒場東大前駅」の周辺は学生街としての側面を持ち、若者が利用しやすい店が多い一方で、文教地区らしい落ち着いた雰囲気もあります。駒場キャンパスで毎年11月下旬に開かれる「駒場祭」は、毎年約10万人もの人が訪れる地域の一大イベントであり、学生と近隣住民との交流にひと役買っています。 なお、区内には東急東横線の「学芸大学駅」や「都立大学駅」という駅がありますが、名前の由来となった2つの大学はいずれも移転済みで、目黒区内には存在しません。現在は駅名のみが残っている状態です。
目黒区にある幼稚園は、区立幼稚園が1園、区立こども園が2園、私立幼稚園が17園です。区立の「ひがしやま幼稚園」は、いずれこども園に移行することが決まっていますが、時期は明らかにされていません。 保育園は、区立認可保育園が15園、私立認可保育園が81園です。このほか、小規模保育所が10カ所、地域枠のある事業所内保育所が2カ所、東京都認証保育所が9カ所に設置されています。 かつての目黒区は待機児童数が多く、2017年度には617人もの待機児童が発生していました。その対策として認可保育所の整備が進められた結果、2020年度からは待機児童ゼロを継続中です。
また、目黒区では、園庭のない保育園に通う子どもを広い公園へバスで送迎する「ヒーローバス」の事業を展開しています。都市部の保育園では、外遊びが十分にできないことを心配する保護者も少なくありません。「ヒーローバス」の事業により、子どもたちがのびのびと遊べる時間を確保できるようになりました。
目黒区では、長年問題視されていた待機児童問題が解消され、区立中学校では統合が進められています。小学校や中学校は公立のほかに私立も多く、幅広い選択肢があるため、目黒区で住まいを探す際は、学校や通学に関する情報もチェックしておきましょう。 KAUnSELLでは、目黒区内の各エリアのページに、学校に関する情報を掲載しております。 下記リンクからご確認ください。
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